キーボードについてのFAQ

Q キーボードは苦手です
A タイプライターが普及していない日本では、キーボードが不慣れという人は少なくありません。先生方の中にも大勢いらっしゃるでしょう。
 エッセイストの西川勢津子さんは『勢津子おばさんのパソコン入門知恵袋』(SCC)という本の中で、キーボードのマスター法をこう紹介しています。
 「初老の男性で英語嫌い、初めてパソコンの前に座って、ローマ字をキーボードを見ないで打てるようになるのに、平均四時間かかるといいます。要するに、四時間練習すれば若くなくて も(たとえ英語が苦手でも)できる、ということです」
 キーボードは習うより慣れろです。
Q タッチタイピングができるようになったほうがいいですか?
A キーボードを見ないでも打てるタッチタイピングができるようになるに越したことはありませんが、タッチタイピングができなくなくてもパソコンは使えます。また、タッチタイピングの教科書では、そ れぞれの指が担当するキーを決めていますが、これもこだわる必要はありません。
 映画『大統領の陰謀』の中でダスティン・ホフマンが演じる新聞記者は、ラストシーン、両手の人さし指だけを使ってタイプライターで記事を打っていました。タイプライターが普及したアメリカでも、人さし指だけで打つ人は多いそうです。
 キーボードの打ち方は「自分流」で十分です。
Q キーボードにコーヒーをこぼしてしまいました
A キーボードは精密な電子製品で、液体を嫌います。コーヒーなどをこぼした場合はキーボードを交換しなければなりません。とくにノートパソコンは本体とキーボードが一体になっているため、交換すると、費用も高くつきます。
 学校に配布したパソコンでも修理費は個人負担になる場合がありますので、くれぐれも注意してください。
Q ホームページのアドレス(URL)を入力したいのですが、「~」がわかりません
A 「~」のことを「ニョロ」と呼ぶ人がいますが、正式には「チルダ」といいます。キーボードで、Shiftキーを押しながら、ひらがなの「へ」が書かれたキーを押すと、入力することができます。
Q マウスの代わりにキーボードを使ってウィンドウズを操作することはできないのですか?
A マウスを使っておこなうほとんどの操作は、マウスの代わりにキーボードを使っておこなえます。
 興味のある方は、調べてください。インターネットの検索ページで「ウィンドウズ」と「キーボードで操作」の2つの検索語を入れて調べても、キーボード操作を紹介しているページを見つけることができます。
Q どうしてローマ字入力のほうがよいのですか?
A ローマ字入力とひらがな入力、どちらがよいか、目安になるのは、おぼえやすさでしょう。おぼえやすいのはローマ字入力です。
 ひらがなで入力する場合、「あいうえお」だけで46文字あり、それ以外にも小さな「ゃ」「ゅ」「ょ」「っ」や濁点、半濁点を加えると、非常にたくさんのキーの場所を覚えなければなりません。 その点、ローマ字で入力する場合、出てくるのはアルファベットの26文字だけです。
 たとえば「か」を入力するとき、ローマ字入力では「K」と「A」の2つのキーを押さなければなりません。「か」のキー1つを押すだけですむひらがな入力に比べると、押す回数は増えますし、なんといってもローマ字をマスターしておかなければなりませんが、使うキーが少ないのが利点です。
 ローマ字入力でなければダメ、ということはありません。自分で入力しやすい方法を選んでください。
キーの配置が50音順やABC順でないのはなぜですか?
A たしかに英語の場合、キーの配置がABC順に並んでいると、さがしているキーをすぐに見つけることができて、便利そうに見えます。しかし、アルファベットは文字によって使う頻度が違います。そこで、よく使うキーを優先的に使いやすい場所に配置して、打ちやすくするため、現在のJIS配列のようなキー配置になりました。
 一方、日本語の50音の配列は少し事情が違います。打ちやすい配列どころか、これほど打ちにくい配列はありません。大正時代、アメリカ製の日本語かな文字タイプライターに採用された配列をそのまま受け継いでいるのですが、この配列を決めたのはメーカーの技術者だったそうです。
 このため、打ちやすい日本語配列の研究がおこなわれ、新JISかな配列などが生まれましたが、普及するまでには至っていません。